テスタロッサ・データ
Ferrari Testarossa
512BB(i)の後継車として1984年10月のパリ・サロン(Mondial de l'Automobile)はあのシャンゼリゼにある有名なナイトクラブ、「リド」を使っての華々しい
デビュー！Testarossaとは赤い頭を意味し、赤いカムカバーを持つことがこの車名の由来ですが、50年代の同じ車名をもったコンペティツィーネ250/
500TRにも由来しています。フロントに装備されていたラジエーターはドア後方の両サイドに移された結果、車幅は1970mmと圧倒的で、チーズスライサー
と呼ばれるサイドスリットを持つその際立った外観の路上での存在感は当にスーパーカー！絶大なものがあります。エンジンは512BBiのF110Aエンジン
の基本設計を引き継ぎながら4バルブ化されたF113AはF110Aよりも20kgも軽量化され、最高出力は50馬力増加して390馬力（ヨーロッパ仕様）にまで発
展しています。 生産期間は7年間と比較的長期にわたったため、その間何回かの小変更が加えられ、1987年以前のモデルでは特徴的であったミラー
の位置（運転席側のみAピラーの中間に取り付けられていた、ゆわゆるシングルミラータイプ）が変更され通常の高さとなり、同時に助手席側にも標準で
ミラーが装着されるようになりました。エンジンも燃料マネージメントがKジェトロニックからKEジェトロニックに変更され形式は113Bとなりました。また、
1988年モデルからはこれまでレーシーな雰囲気の漂うセンターロック式だったカンパニョーロ製のホイールがコンベンショナルな通常の５穴式に変更され
ました。
年度 : 1984
車種詳細
製造開始年 : 1984
製造終了年 : 1992
生産台数 : 7177
シャシー番号 : 53081-91923
ボディー詳細
全長 (mm) : 4485
全幅 (mm) : 1976
全高 (mm) : 1130
ホイールベース (mm) : 2550
トレッド （前） (mm) : 1518
トレッド （後） (mm) : 1660
サスペンション（前）: ダブル・ウィッシュボーン+コイル/スタビライザー
サスペンション（後）: ダブル・ウィッシュボーン+コイル/スタビライザー
ブレーキ径（前）: ベンチレーテッド・ディスク
ブレーキ径（後）: ベンチレーテッド・ディスク
タイヤ/ホイール（前）: 225/50/VR16 8.0Jx16
タイヤ/ホイール（後）: 280/45VR16 10Jx16
総重量 (kg) : 1660
燃料タンク容量 (L) : 102
エンジン詳細
エンジン型式 : F113A/F113B
エンジン形式 : 180 V12 DOHC 4 バルブ
ボア×ストローク : 82.0X78.0mm
気筒あたり排気量 (cc) per cyl : 411.9
総排気量 : 4943
圧縮比 : 9.2:1
燃料供給装置 : K ジェトロニック (KE ジェトロニック)
最高出力 : 390(380USA) PS @ 6300 rpm
最大トルク : 50 kg-m @ 4500 rpm
変速機 : 5F MT
パフォーマンス詳細
0-100km/h (秒）: 5.9
0-400ｍ (秒） : 13.6
0-1000（秒）: 24.4
最高速度 : 290 km/hr
パワーウエイトレシオ : 4.26 (4.37USA)
Ferrari 512TR
1992年1月に米国はデトロイト・ショーでテスタロッサの後継車としてデビュー。 F113Aより発展したF113D型エンジンには変更が加えられ燃料マネージ
メントがボッシュ・モトロニックM２.7に進化し、圧縮比は10.0:1にまで高められた結果、最高出力は４２８PS（US仕様は４２１PS）を獲得するまでに発展しま
した。 外観からだけの変化では一見、先代のテスタロッサのマイナーチェンジ判のようにも見えますが、リアフレームの車体との溶接一体化によりもた
らされたボディ剛性は大幅に高められ、またエンジンのマウント位置が６cm下げられ低重心化が施され、テスタロッサに比べ、総重量は４０kgも軽減され
た結果、エンジン脱着等の整備性は少々損なわれたものの、目には見えぬ隠された所での性能は大幅にアップされています。また後継のファニーフェイ
ス？なF512Mに比べその性能と概観のベストバランスから信奉者も多く、1994年後期型からは一部ABSが装備されるようにもなりました。 またThe
Official Book (Ferrari 1947-1997)によれば・・「ひときは優れた車である。テスタロッサを超えるべく技術者たちが全力を尽くした結果、このTR
には際立ったスタイリングとパフォーマンスが与えられ、見事にその目標を達成した。」・・と記されています。
年度 : 1992
車種詳細
製造開始年 : 1992
製造終了年 : 1994
生産台数 : 2177
シャシー番号 : 89100-99743
ボディー詳細
全長 (mm) : 4480
全幅 (mm) : 1975
全高 (mm) : 1135
ホイールベース (mm) : 2550
トレッド （前） (mm) : 1530
トレッド （後） (mm) : 1645
サスペンション（前）: ダブル・ウィッシュボーン+コイル/スタビライザー
サスペンション（後）: ダブル・ウィッシュボーン+コイル/スタビライザー
ブレーキ径（前）: ベンチレーテッド・ディスク
ブレーキ径（後）: ベンチレーテッド・ディスク
タイヤ/ホイール（前）: 235/45/ZR18 8Jx18
タイヤ/ホイール（後）: 295/35ZR18 10.5Jx18
総重量 (kg) : 1595
燃料タンク容量 (L) : 100
エンジン詳細
エンジン型式 : F113D
エンジン形式 : 180 V12 DOHC 4 バルブ
ボア×ストローク : 82.0x78.0
気筒あたり排気量 (cc) per cyl : 411.9
総排気量 : 4943
圧縮比 : 10.0:1
燃料供給装置 : ボッシュ モトロニック M2.7
最高出力 : 428 PS @ 6750 rpm
最大トルク : 50.1 kg-m @ 5500 rpm
変速機 : 5F MT
パフォーマンス詳細
0-100km/h (秒）: 4.8
0-400ｍ (秒） : 12.8
0-1000（秒）: 22.9
最高速度 : 310 km/hr
パワーウエイトレシオ : 3.73
Ferrari F512M
テスタロッサの最終進化型として1994年のパリサロンでデビュー。 512MのMはModificatoを意味し、 エンジン形式はF113Gとなり、チタン製コンロッドの
採用により最高出力は 440hpにまで高められた結果、0-100kmを4.7秒でこなし、0-1000mを22.7秒で走りぬけ、最高速度度は315km/hに達します。シリ
ーズ末期ということから生産期間が短く総生産台数は501台に留まり、1300余台が生産されたF40よりも希少な存在となっています。時代の流れでしょう
か、リトラクタブルのヘッドライトを廃止した結果生まれた奇抜なフロントマスク？とホイールのデザインについては批判的な意見もありますが、リトラクタ
ブルライトを廃した結果、夜間走行時の空力特性は大幅に向上しました。 テスタロッサシリーズ最後で最強のこのマシーンはデビュー後10年を経過した
現在でも高速域での加速は最新のＶ８フェラーリ、モデナを凌駕しています。
年度 : 1994
車種詳細
製造開始年 : 1994
製造終了年 : 1996
生産台数 : 501
シャシー番号 : 99375-105516
ボディー詳細
全長 (mm) : 4480
全幅 (mm) : 1976
全高 (mm) : 1135
ホイールベース (mm) : 2550
トレッド （前） (mm) : 1532
トレッド （後） (mm) : 1644
サスペンション（前）: ダブル・ウィッシュボーン+コイル/スタビライザー
サスペンション（後）: ダブル・ウィッシュボーン+コイル/スタビライザー
ブレーキ径（前）: ベンチレーテッド・ディスク
ブレーキ径（後）: ベンチレーテッド・ディスク
タイヤ/ホイール（前）: 235/40/18 8Jx18
タイヤ/ホイール（後）: 295/35/18 10.5Jx18
総重量 (kg) : 1630
燃料タンク容量 (L) : 100
エンジン詳細
エンジン型式 : G113G
エンジン形式 : 180 V12 DOHC 4 バルブ
ボア×ストローク : 82.0x78.0
気筒あたり排気量 (cc) per cyl : 411.9
総排気量 : 4943
圧縮比 : 10.4:1
燃料供給装置 : ボッシュ モトロニック M2.7
最高出力 : 440 PS @ 6750 rpm
最大トルク : 51 kg-m @ 5500 rpm
変速機 : 5F MT
パフォーマンス詳細
0-100km/h (秒）: 4.7
0-400ｍ (秒） : 12.7
0-1000（秒）: 22.7
最高速度 : 315 km/hr
パワーウエイトレシオ : 3.7
懐かしい！１９８９年当時のコーンズのプライスリストです。値段は購入時期とシリーズにもよりますが２０８５万〜
２７５０万とかなりの変化があります。バブルの絶頂期！当時のうわさでは
１億円以上とスーパープレミアムのついた時期もありました！
 テスタロッサ文献一覧表
  
|